ギフテッドの子供への教育方針について説明します。不登校で悩んでいるご両親もご一読いただければ幸いです。

高い能力ゆえの孤立
ギフテッドの子供は高い知能や洞察力、記憶力、独創性を持つが、並外れた集中力や熱情が普通の子供とは一風変わった行動と見られることがあります。同世代の子供たちと精神年齢や知識、興味が異なり、話が合わないという理由で、友達を作れなかったり、他の子供から疎外されることもあります。元々の内向性からギフテッド自身が一人でいることを選ぶこともあるようです。
ギフテッド仲間の人間関係を持たない者にとって、孤立は一番の問題となっており、他人に認められ、仲間に入ろうとギフテッドの子供は自分の能力を隠し低く見せることがあります。
一般社会において、「普通の人」でいなければならないということは、多大な心理的負担があるとともに、ギフテッドは「変わった人」と認識されいじめの対象になる可能性があります。自己嫌悪や自身を卑下するようになり、成長に悪影響を及ぼします。
ギフテッド教育の専門家は、共通した興味や能力を持つ子供たちでギフテッドのグループを作ることを推奨しています。アメリカでは、ギフテッド教育を施す学校があり、そこに転校する子供も多いようです。日本ではそのような専門機関がほとんどなく、遠方だと転校も難しいのが現実です。
不登校でも問題ない
日本では「ギフテッド」という概念自体が普及しておらず、同世代の子はもとより教師でさえ理解を示してくれないことがあります。そのため学校はギフテッドの子供にとって居心地が悪く、登校を拒否してしまうケースも少なくありません。結果、毎日学校に通うことができず、不登校や保健室などの別室登校の状態になってしまいます。
しかし、不登校や保健室登校になっても悲観することはありません。まず、ギフテッドの子供本人からみれば、不安の原因から遠ざかることにより、精神的には安定を得ることができます(話がそれますが、精神疾患のうつ、不安障害も同様ですね)。まずは子供が落ち着いた精神状態になれることを目指しましょう。
ご両親からすれば、勉強の遅れも気になるところですが、学校以外にも学べる場所、方法があります。そこを最大限に活用しましょう。

本人に適した教育
ギフテッドの子供の教育方法は様々ありますが、どれも周囲の協力が必要となります。
学校に通うことができる場合は、好きな授業だけ在席する、別の教室や保健室等で学習するなど、工夫することができます。
普通の学校以外では、フリースクール、オルタナティブスクールに通うという方法もあります。スクールによっては自分で学びたい分野を選択することができるので、子供の才能を集中して伸ばすことが可能です。
学校に通うことが難しい場合は、自宅で興味がある分野を勉強させましょう。ギフテッドは得手不得手があるので、全ての教科を勉強させることはせず、得意な教科にどんどんチャレンジさせましょう。家庭教師にお願いすることも手段の一つです。最近はオンラインでの家庭学習も可能です。東大生のオンライン個別指導『トウコベ』であればレベルの高い指導を期待できます。

親が学ぶべきこと
ギフテッドのご両親は、子供が学校に通えない、一部の成績が芳しくない、友人が作れない、等不安をかかえている人が多いです。しかし、心理学的に言えば、学校に通うべきかどうかはギフテッド本人の課題であり、ギフテッドが自宅学習やフリースクールで問題ないと考えているのであれば、それを尊重してあげるべきです。もちろん学校に通いたいという意思があれば全力で支援してあげましょう。
学校以外にも様々な学びの機会があることをギフテッドに伝え、本人の希望を聞いてあげましょう。「親がどうしたいか」ではなく、「ギフテッドの子がどうしたいか」が重要です。
今回は以上です。

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